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生産者の声 きゅうり
光元一郎さん(62歳)
岡山県久米郡久米南町
きゅうり生産者

技術を後進に伝えるのは
自分や産地のためです

 久米南町のきゅうり栽培の歴史は50年になります。当初に栽培を始めた数人の農家が産地の見学をはじめ苦労して修得した技術を、惜しみなく周囲の人々に伝えたため盛んになりました。現在、当町は過疎が進んでおり跡継ぎだけでは追いつかないため、IターンやJターンを積極的に受け入れています。きゅうりの生産でも新規就農者や研修生への教育はとても熱心です。先輩が後輩にオープンに接するという栽培当初からの習慣は、これからの地域づくりの支えの一つになると思います。私は元JA職員で、当時から30年以上もきゅうりの生産部会に関わっていますが、喧嘩は一度もないんですよ。みんなで仲良く進んでいくというのが当地の気質です。

 現在の私は就農アドバイザーなども務めており、これまでに10人近くがこの農園から卒業していきました。他にも短期体験も受け入れていますし、興味がある人にはどんどん来園して欲しいですね。研修生といえども働いた分の給料は絶対に払います。タダで人を使うということをしないで今までやってきました。生産者の維持は行政やJAに頼る部分もありますが、それだけでは足りないんですよ。生産者自身が少しでも仲間を増やす意識を持たないといけません。私の農園を卒業した人には「私に世話になったと思うなよ」といつも言うんですよ。新しい人が地元できゅうりの面積を増やしただけ産地が大きくなり、有利販売に繋げることができます。結局、自分のために後進に教えているんです。まぁ、そう思えないようでは指導なんてできませんよ(笑)。


きゅうり

 長年にわたる栽培の歴史を持つ久米南町では、堆肥の効果的な投入など、良い味を出すための研究にそれぞれの生産者が取り組んでいます。光元さんは「食べてもらう人の喜ぶ顔を想い、頑張って作っています」と語ります。

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