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生産者の声 千屋牛
峠田たわだ一也さん(63歳)
岡山県新見市千屋花見
畜産農家

日本最古を守るのが
私の仕事、人生です

 千屋牛は日本最古の蔓牛(つるうし)と言われています。蔓牛とは近隣の優れた牛を交配し、特性の維持や固定を何代も続けた優良な牛の系統のことです。現在有名な和牛ブランドの中にも千屋牛の血を引くものがいくつもあると考えられています。江戸後期に太田辰五郎さんが、当地の人々の生活が少しでも豊かになるよう、地域に残る産業を作りたいという想いで巨資を投じて牛の改良を始めたといいます。大正時代にはこの小さな千屋地区に何千頭もの牛が集まる大きな牛市が開かれたそうです。

 千屋牛の繁殖と肥育で私がこだわっているのは、「純度の高い千屋牛を育てる」ことです。戦後は交配技術が進み、全国規模で良い牛同士を掛け合わせることが容易となり、世界に誇れる和牛が生み出されました。しかし私は、岡山県の50年前の凍結精液を使って牛を繁殖させ、肥育で受け入れるのも新見市内で生まれた雌牛限定にしています。経営だけで考えれば、限定などせずに他所から流行の牛を持ってきて牛舎の稼働率と回転率を上げた方が良いんです。でも、みんながその道に走ったら、いわゆる昔からの千屋牛が消えてしまいます。日本最古の蔓牛だと自慢して歩いても何もなくなる。地域の財産を誰かがきちんと守らんといかん。金儲けだけなら他のことをすれば良いんです。でも、それでは寂しいと私は思います。娘の婿も長男も千屋で牛を飼うと言ってくれています。遣り甲斐や大きな夢を語り、楽しそうに仕事をする私に感じるところがあったんでしょう。


千屋牛

 新見市内での繁殖・肥育の一貫生産か、岡山県下で生産された子牛を新見市内で約18ヵ月間以上肥育されたものを指します。「ここは標高700メートル。良い水と牛の好む草がたくさんあるから美味しく育つんです」(峠田さん)。

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