全農
Instagram
生産者の声 岡山の白桃
室山浩二郎さん(60歳)
岡山県倉敷市浅原あさばら
桃生産者

日本の美味しい桃は
農家達の熱意の結晶です

 浅原地区で育てる桃は、枝の剪定をあまり厳しくしないで、枝をスクスクと育てるのが特徴です。地面に木漏れ日が落ちる状態が良い樹の証なんですよ。以前はしっかり剪定していたんですが、清水白桃という岡山県を代表する桃の品種で、生理落下などの問題がよく起こったんです。そこで栽培方法を色々と試行錯誤すると、樹を自由に育てると栽培もスムーズで良い結果が得られました。ポイントを見極めて最小限に手を加え、樹の力を最大限に引き出す今の栽培方法は、岡山自然流と呼ばれて他地域の桃生産者の間にも広がっています。

 岡山自然流は山梨県塩山市の大藤地区で編み出された技術を源流に、当地に合うように改良を加えたものです。大藤地区の剪定技術は全国的に知られており、その技術を学ぶ「大藤会」は桃の産地を持つ県のほとんどに支部があります。2年に1度は全国大会が開かれ、最近でも多い時は200~300人規模になるんです。農業の全国的な組織は数ありますが、大藤会は行政やJAの関わらない組織で、農家自身が立ち上げて運営しており、非常にやる気のある有志が集まっているんですよ。桃づくりはとても難しいので、農家自身の意気込みが大事になります。私が組合長を務める昭和27年に発足した倉敷浅原園芸組合も、土地や施設などを自分達で出資して運営する一種独特な組織なんです。行政やJAが広域合併する中でも自分達の小さな地区だけで続けてきた、当地の桃農家の想いが強い組織なので、この形を今後も残せるよう各人が生産に励んでいます。


岡山の白桃

 上品な外皮の白さは、岡山ならではの袋掛栽培によってつくられます。「冷やし過ぎると甘さや芳醇な香りが弱くなるので、氷水なら食べる5分前、冷蔵庫なら30分前に入れて冷やすのがお勧めです」(室山さん)。

ONLINE
SHOPへ