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大型の食肉用の地鶏 大型の食肉用の地鶏

 熊本県内で飼育されている「天草大王」は、多くのファンを獲得している地鶏です。中国原産のランシャン種を基に、明治時代中期に天草地方において食肉用にきわめて大型に改良されました。福岡県の水炊き店などで重宝されていましたが、昭和恐慌や飼育が容易な他種の普及などが理由で一度絶滅します。

幻の地鶏を復活させた一人の情熱 幻の地鶏を復活させた一人の情熱

 復活の動きは鶏が大好きな一人の思いから始まります。「文献で確認できる天草大王を何としても復活させたい」と熊本県の農業試験場に勤務する松崎正治氏が研究を開始。写真が残っていないため文献の絵を見て特徴を検証し、原種が何かを追求しました。その結果、中国原産のランシャン種が欠かせないという結論に至りましたが、中国では現存が確認できませんでした。それでも方々に手を尽くして調査を続け、関係者らにも協力してもらった結果、アメリカに現存していたランシャン種を手に入れることができたのです。
 そこから8年の歳月をかけて7世代にわたる交配を繰り返して2000年に復元に成功。当初は4軒で生産がスタートしました。

幻の地鶏を復活させた一人の情熱 幻の地鶏を復活させた一人の情熱

 大型の体躯に育てられる天草大王は、天草地方では120日以上も飼育します。一般的なブロイラーの2倍以上で、地鶏の最低基準である75日と比べても非常に長期です。天草大王の生産者は「100日を越えたあたりから餌を食べる量がグッと増えて、身体もボンと大きくなるんです」と語ります。天草大王生産販売組合は生産者を限定した品質の向上と維持に努めながら、年間出荷数を現在の9万羽から20万羽への増産に意欲を見せています。