agrifuture vol.48
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P.06 主人から結婚をする前は農業を継ぐとは聞いていませんでした。ただ、付き合っている時から小夏の収穫を一緒に手伝っていて、農作業を特に嫌と感じたことはありませんでした。それに私自身が農業とは縁遠い家庭環境で育っていたので、農家の苦労も正直、想像できなかったんですよ。主人が「農業をやる」と言ったので、「じゃあやってみようか」という感じで農家の嫁になりました。実際にやってみると大変ですけど、本当に楽しいですね。もちろん、夫婦で同じ仕事をするので言い合いになることもあります。でも家族ですから、そんなに後は引きません。目の前の課題を一緒にこなしていく感覚があるので、仕事でも家庭でも連帯感は強くなっているんじゃないかなと思います。いつも近くにいて、お互いのことを分かりあえる環境で暮らしていけるのは農家という生業ならではだと感じます。 私自身は土佐市の隣にある須崎市の出身です。漁業が盛んな場所で人柄も気性の荒い感じです。一方の土佐市は漁業よりも農業が主となる場所ということもあり、優しくて思考の柔らかい人が多いと私は感じます。私自身も以前は結構キツイ性格だったのですが、土佐市の農家の嫁に来て随分と丸くなったかなと思います(笑)。 子供を育てる環境としても農家はとても良いですね。小学1年生と3年生の二人の子供は果物が大好きで、「この小夏は美味しいね」「こっちは少し酸っぱいね」などと早くから味の違いに敏感になっていました。また、農家の子供として育ったことで色々な感性が養われています。学校の先生からも「色々なことに興味があり、ものも良く知っている」とすごく褒められるんですよ。「農家の子」として育った子供たちは幼い頃から色々な感性を培っていると感じます1日くらい休んでも変わらないぞと言われますが少しでも良い実を作りたいと想うと、休む気にならないんです農業のホント ホンネ ホンキ夫婦の連帯感が深まる(秀香さん)恵まれた子育ての環境

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