AGRIFUTURE_Vol.47
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P.06 同年代ばかりということもあってか先輩方はとてもまとまりがあるんですよ。数年前には集落で水稲に関する法人を立ち上げ「農事組合」を作りました。効率化を図るとともに、田植・収穫が年齢的に厳しくなった他部落の生産者からの委託業務も行っています。 ごぼう栽培でも先輩方は集落みんなで技術と価値を高めていこうという感じです。農業の知識が全くなかった僕が就農したときも、先輩方は優しく迎え入れてくれました。みんなで頑張る先輩方を見ていると、自分もそうなりたいと思いますし、同世代でまとまって羨ましいとも感じます。 最近、30代前半の人が一人、集落で農家を継いだんですよ。それは本当に嬉しかったですね。やはり同年代の横のつながりは心強い支えになります。JA菊池の青年部には何人かごぼう農家を継いでいる人がいるので、彼らとはよく語り合います。個人的には将来は、ごぼう栽培に関しても法人化して、地域を担うようになりたいと考えているんです。そうやって地域や周囲を牽引できる農家になりたいですね。 後継者を増やすには、僕たちのような実際に後を継いだ人が活き活きと仕事して人生を楽しんでいる姿をアピールしていくことが大事だと思っています。確かに農業は厳しいことも多くリスクもありますが、やったらやった分だけ自分に返ってくる農業経営ならではの醍醐味があります。農作業にしても自分が種からまいて手塩にかけた野菜が、立派に成長して形になる様子は魅力的なんですよ。もちろん毎年、気候条件が違いますし、ごぼうは掘ってみないと分からない部分があり、栽培を経験しなければ分からない難しさがあります。でも、掘ってみて良いものがずらっと出てきたときの喜びと興奮はたまりませんよ。 大変だけどやりがいがあって楽しい――、それが農業だと僕は思います。若い後継者が楽しむ姿農業のホント ホンネ ホンキ

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