AGRIFUTURE_Vol.47
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P.10JA菊池の文化・名所 阿蘇外輪山の北西部、標高500~800mの場所にある約1,193haもの広大な面積を持つ渓谷で菊池川の水源となっている。辺り一面、天然生広葉樹で覆われていて、その間を大小さまざまな滝や瀬、渕などを作りながら清流が下り、春の新緑、秋の紅葉など四季を通じてさまざまな表情を見せる。レジャー施設がほとんどなく、自然の美しさを感受できる場所として人気が高い。(編集長:清冽な水と自然の美しさに心を奪われました)菊池渓谷水と原生林が織りなす渓谷美の極致熊本県菊池市原深葉5026 阿蘇山をはじめとする山々に降った雨が、何十年もの時を経て伏流水となり各所に湧き出す菊池地方。湧水は生活・農業用水などとして利用されており、地域住民の生活を潤している。菊池市内にある前川水源のように、市外からも人々が飲料水として採水に訪れる水源もある。また、蛍が生息する湧水もあり菊池地方は初夏の夜に美しい情景を見ることのできる場所としても知られている。菊池の湧水地域を潤す山々からの恵み下山の湧水岩瀬水源前川水源 江戸時代に加藤清正によって造られた灌漑用水路。阿蘇を水源とする白川から取水する計画が立てられたが、水に含まれる火山灰土砂が用水路内に堆積する問題が懸念された。そこで、清正は用水路に壁を設け、底部に半円型の穴を開けた独特の構造物を考案。壁の影響で水が渦を巻くことで土砂を連続的に排出されるよう工夫した。「鼻ぐり」の名前は牛の鼻ぐり(鼻輪)に形が似ていることからついたという。馬場楠井手の鼻ぐり治水の名人が築いた用水路熊本県菊陽町馬場楠 菊池氏の居城であった菊池城(守山城)跡に明治時代に創建された神社。南北朝時代に南朝側で活躍した菊池氏の3代(12代武時、13代武重、15代武光)を主祭神としている。境内にある歴史館では、菊池千本槍をはじめとする菊池氏の功績を紹介。戦前までは軍神としても信仰を集めていたという。現在は桜やつつじの名所として地元人に親しまれている。菊池神社中世に名を馳せた菊池の名族を祀る熊本県菊池市隈府1257

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